趣味と仕事
「笑門来福」のマジック

日本コムシス ITビジネス事業本部 営業部長 岡田雅也

ON/OFFを有効に使うワークライフバランスについて、最近は国の働き方改革においても取り組む形になっていますが、以前から仕事も、仕事以外にも調和して一生懸命に取り組むことを会社としても推奨してきていました。
仕事以外にも何かに打ち込めることは、ストレス解消にも非常に良いものです。
私自身が多趣味な方ではありますが、その中でもON/OFFに共通になり、趣味が仕事に生かされる場合もある「マジック」の話を少しさせていただければと思います。

小さい頃の出来事

私が手品を好きになったのは、海外ドラマで 事件が解決するとマジシャンが簡単なマジックをする番組を子供の頃に見ていて、多分そこから興味を持ったからだと思います。そのときのマジックを実は今も使っています。

その後、子供会の集まりや小学校の謝恩会等で、市販の簡単なマジックをやるようになり、社会人になってからも、友人の結婚式の余興でやらせてもらったりしていました。

その縁もあり、会社仲間で定期的なイベントを行う際に、合わせてマジックショーも組み合わせようというところから、本格的に始めました。しかし、何かが違いました。

コール&レスポンス:OFF

皆んなで合宿をして、マジックショーの研究を始めましたが、なかなかメンバーからOK!が出ません。人から見てもらったときに、その演出はどうなのか。今までは、やることを意識していましたが、演出することではなかったのです。見てもらって笑ってもらう!それが自分の中のテーマでした。

ショータイムで、見てもらう人の立場で考えて説明し、変化を一緒に楽しむ。掛け合いで参加してもらいながら、全員からの呼びかけに答えながら進める。最後はその場の環境に合わせてアドリブで初めてみました。すると見ている側も一緒になって演じるということに繋がってきました。

現在の私のクラブマジックという新しいスタイルはcall & responseを基本にしています。音楽に合わせて、サラリーマンマジシャンらしく、見ている人に突っまれるところ満載ですが、最後にしっかりできると皆さんの笑顔が生まれ暖かな拍手につながる。はらはらドキドキなマジックショーです。そこに笑いも生まれるのです。

その基本が分かってきてから、修行のためボランティアとして小学校、幼稚園、養護学校、介護センター等にも足を運び、いろんな世代へ演じることの難しさを感じました。しかし、いろんな環境でやることで、老若男女、国籍も越えて楽しんでもらえることがわかり、演出の楽しさを学ぶことができたのです。

ネットワーク:ON

その後OFFで展開していたマジックが、仕事にも通じることになりました。

最初は家族への会社見学時に子供達を楽しませてほしいとのお手伝いからでしたが、その後、会社のキックオフや営業時代には優秀な販売員表彰への感謝として、また、高精細映像サービスの売込みのコンテンツとして等、仕事の中でも、マジックを活用することができ、さらに自社だけでなくパートナー会社の10周年、20周年記念イベントにもお声がかかったり、会社として取引先への感謝の会に会社代表でおもてなしをさせていただきました。

このようなたくさんの方に声をかけてもらえる、人的ネットワークを作ることができたことが私にとっての宝です。

マジックの本質

一度遠隔講義の一環で経営セミナーに講師としてマジックをテーマに取り組みました。
離れた場所の方々にテーブルマジックを見てもらう。一番難しかったのはやはりカメラワークです。固定したカメラを前に演出する難しさ。テレビ番組では見たいと思う人の視点でカメラワークを撮っているんだと改めて感心しました。

さて、マジックでの経営ポイントは何かですが、それは「視点」が大事ということ。自分の目線にお客様も動いていく。何かトラブルがあっても、お客様の視点を別なところにおき、その間にしっかり取り組む。また、お客様側の視点に立って見ること。マジックでやっていることに通じるとのことで講義を終えましたが、生徒のビジネスマンは教えたマジックの方で盛り上がっていました。

その経験も生かし、インターロップの会場で、会社(日比谷)から幕張の展示場に高精細映像サービスの売込みと合わせ演出しましたが、会議室の静けさと会場での拍手のギャップに、当時はまだ仮想空間としての臨場感までの実演はできませんでした。現在のVR等新技術では、きっと新しいマジックの世界が作れるのかも知れません。

所感

一つの趣味を通して、学びながら、人的ネットワークも広がり、それを育てていくことで皆さんに喜んでもらえる。私はこのように、自分の趣味も興味を持ったら先ずやってみよう。やって自分のものになるのであれば続ければよいということで、音楽活動、ダンス、マクロビ料理等にまだまだチャレンジしています。

趣味を通してみんなが笑ってもらえることが私の願っていることです。でも、本当に大切なのは自分が笑顔になることです。マジックネームが「Mr.Dolphin(ドルフィン)」というのも、全ての人に愛されるドルフィンスマイルがテーマなのです。

今一度、仕事の働き方改革を考えるときに、自分のライフスタイルを見つめ直すことからも始めてみませんか。


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