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海外情報
驚きの連続! イスラエルの「死海」に入る

岩本賢二

先月はイスラエルの「キブツ」を紹介する記事を書きました。今月は、同じイスラエルにある「死海」ついて紹介します。

今年3月に訪問したイスラエルで、とても印象深かった場所のひとつが死海でした。死海といって真っ先に思い出すのは教科書に載っていた「死海に浮きながら新聞を読む人」の写真ではないでしょうか?

死海は地中海の東端に位置するイスラエルとヨルダンの国境にあります。周辺は砂漠に囲まれ、荒涼とした場所です。砂漠と言っても砂の砂漠ではなく、岩がほとんどで荒野と呼ぶ方が正しいかもしれません。また、湖面はなんと海抜マイナス430mと世界の地表で最も低い場所なのです。

 

上の写真をご覧ください。これは死海のビーチからホテル側を撮影した写真ですが、ホテルの後ろに岩山があります。死海の周辺はひたすらこのような岩山が続きます。一般的にイメージされる砂漠とは随分雰囲気が違うことが分かると思います。またこの岩山の山頂でさえも海抜下の高さしかありません。(空の青さがすごい!)

 

死海の砂浜は入りやすいようになだらかなビーチになっており、日よけや桟橋、シャワーなどが完備されています。実はヨーロッパからのツアー客向けに大規模なリゾート地となっています!

死海の塩分濃度は海水の10倍くらいあるため、腰あたりまで入ると体が浮き始めバランスが取れなくなります。無理をするとひっくり返ってしまいます。上手く体をあずければよいのですが、最初はなかなか上手くバランスを取ることができません。

 

死海では浮くので溺れることはあり得ませんが、死海の水を飲んでしまうと大変なことになってしまいます。目に少し入るだけでも悶絶するほどの激痛となってしまいます。飲んでしまうと死に至ることもあるそうです。また浸透圧で徐々に皮膚から水分が出て行くため脱水となり、長く入ることはできません。湖底は塩の結晶で出来た岩塩なのでビーチサンダルも必須です。入るために多くの注意事項が必要な死海ですが、浮遊感は格別です。

貴重な浮遊体験をした死海ですが、実は毎年1mずつ湖面が下がっており、2050年頃には干上がってしまうのでは無いかと言われています。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4a/Dead_sea_ecological_disaster_1960_-_2007.gif/200px-Dead_sea_ecological_disaster_1960_-_2007.gif

私たちが教科書で知っている死海は細長い一つの湖でしたが、現時点で既に南北二つに分かれてしまっています。イスラエルやヨルダンでは湖面低下の対策として紅海から運河を建設し、海水を死海に引き込む計画をしているそうです。
ちなみに、お土産には死海の泥で出来た石けんがおすすめです!


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