Wi-Biz報告
大阪北部地震における公衆無線LANサービスの無料開放について
無線LANビジネス推進連絡会 企画・運用委員会
事務局
まずはじめに、このたびの大阪北部地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)では、大規模災害の発生時に、各公衆無線LANサービス提供事業者によって提供中のサービスを無料開放することが、被災地における通信手段の確保として非常に有用であることから、その普及・拡大に取り組んでいます。
今回、6月18日午前7時58分頃に発生した、大阪北部を震源としたマグネチュード5.9、震度6弱の大阪北部地震における、Wi-Biz会員企業の公衆無線LANサービスの無料開放に関する取り組みについて報告します。
震災当日に開放を実施
今回の震災においては、会員企業である6社が、各社が提供している公衆無線LANサービスの無料開放を行っています。また、4社は避難所へ仮設のアクセスポイントを設置し、被災者への通信手段を提供しました。
会員企業における公衆無線LANサービスの開放状況
会員企業 | 対応開始時期 | 対応内容 |
NTTドコモ | 6月18日 13時20分より順次 |
・大阪府内全域でドコモWi-Fiを00000JAPANにて開放 ・3避難所に仮設AP設置 |
ソフトバンク | 6月18日 18時より順次 |
・大阪府内全域でソフトバンクWi-Fiスポットを00000JAPANにて開放 ・3避難所に仮設AP設置 |
KDDI ワイヤ・アンド・ワイヤレス |
6月18日 15時 |
・大阪府内全域でau Wi-Fi SPOTを00000JAPANにて開放 ・4避難所に仮設AP設置 |
NTTブロードバンドプラットフォーム | 6月18日 | ・Osaka Free Wi-Fi等大阪府/京都府/奈良県内の公衆無線LANサービスを固有のフリーSSIDにて無料開放 |
NTT西日本 | 6月18日 10時30分から |
・大阪府/京都府内のDoSPOTを固有のフリーSSIDにて開放 ・3避難所に仮設AP設置 |
当連絡会が作成した「大規模災害発生時における公衆無線LANサービスの無料開放に関するガイドライン」では72時間以内に開放することが望ましいと規定していますが、今回の震災においては、全社震災当日中に公衆無線LANサービスの無料開放を実施しました。
無料開放に関する周知とメディアへの掲載
当連絡会では、00000JAPAN認定事業者各社より、00000JAPAN発動に関する情報を逐次受けとる体制をとっている他、固有のフリーSSIDによる会員企業の公衆無線LANサービスの開放に関する情報収集を逐次行い、ホームページに掲載することで、公衆無線LANサービスの無料開放状況に関して一元的に提供しました。また、それらの情報をTwitter上に流し被災者の方へ広く周知を行いました。
また、これらの情報提供により、多くのメディアに取り上げられ、無料開放を行った当日と翌日の2日間で、ネットニュース10紙以上に掲載され、被災された方々への周知に役立ちました。
おわりに
00000JAPANの取り組みは、本年6月「電波の日 総務大臣表彰」受賞したことや、今回の震災対応を行ったことで、より一層注目を集めることとなりました。
震災発生直後より、各メディアや自治体・関係省庁より、数多くの問合せを頂くとともに、一般の方からの問い合わせや公衆無線LANサービスの開放要請なども頂きました。
今後は、FAQの充実やより判りやすい情報の掲載等、大規模災害発生時における公衆無線LANサービスの無料開放について、一層の普及・啓蒙に取り組んで参りたいと思います。
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