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海外情報
Wi-Fiアライアンスが「WPA3」を正式にアナウンス

岩本賢二

先ごろから話題になっていた「WPA3」がWi-Fiアライアンスから6月25日に正式にアナウンスされました。

Wi-Fiアライアンスのリリースです。
https://www.wi-fi.org/ja/node/35501

WPA3はWPA2の10年以上にわたる普及をベースに、更に堅牢な認証を可能とします。機密性の高いデータ市場に対応して暗号強度も強化され、様々な利用ケースに対応した認証の方法を提供します。

次世代のWi-FiセキュリティとなるWPA3は「WPA3-パーソナル」と「WPA3-エンタープライズ」の二つのモードをサポートします。いずれも従来のWPA2-パーソナルとWPA2-エンタープライズをベースとしたものですが、以下のような機能が提供されます。

・WPA3-パーソナル

利用者が十分なレベルのパスワードを利用しない場合でも保護する機能。辞書攻撃(辞書に載っているような単語を総当たりする攻撃)への対策

・WPA3-エンタープライズ

政府や金融機関でも利用出来るレベルの192ビット程度の暗号強度

 

また先に「Wi-Fi CERTIFIED Easy ConnectTM」と「Wi-Fi CERTIFIED Enhanced OpenTM」がリリースされましたが、これにより、ほぼすべての利用ケース(個人利用、企業利用、IoTデバイスでの利用、公衆Wi-Fi)でのWi-Fi認証が強化されることとなりました。

*各機能の詳細については以前の記事を参照ください
●Wi-Biz通信●Vol.30 海外情報 クアルコムがWPA3を全Wi-Fiラインナップに適用

先月号の本欄で、クアルコム社が今年の夏からリリースするすべてのプロダクトファミリーにおいてWPA3をサポートするという情報を紹介しましたが、既に市場に出回っているデバイスでも比較的新しい物はソフトウェアでのアップデートが可能となるそうです(メーカーにより対応は異なる)。

一方でWPA2については今後もすべてのWi-Fi認証デバイスにおいて継続して必須の機能として定義され、WPA3との相互接続性が維持されるそうです。


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