Wi-Biz報告
「電波有効利用成長戦略懇談会 報告書(案)」に意見を提出
無線LANビジネス推進連絡会 事務局
7月9日、総務省から「電波有効利用成長戦略懇談会 報告書(案)」(以下、報告書(案))に関する意見募集が告知されました。
報告書(案)は、電波利用の現況から始まり、電波利用の将来像と実現方策、2020 年代に向けた電波有効利用方策の検討など多岐にわたるものであることから、無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)としても、会員に意見を求め、それを集約して総務省へ提出することといたしました。
なお、電波有効利用成長戦略懇談会については、本年2月28日に、懇談会からのヒアリング要請に応じ、免許不要局からの電波利用料の徴収に対して反対意見を表明しています。
ここでは、報告書(案)における、免許不要局からの電波利用料の徴収に関する内容と、それに対するWi-Bizの提出意見について報告します。
免許不要局からの電波利用料の徴収は継続検討課題に
報告書(案)では、「恒久的な制度としての免許不要局からの電波利用料の徴収」について、以下のような考え方が示されています。
まず、免許不要局における電波利用料の負担については、電波利用共益事務による受益等に鑑みれば、本来的には、免許不要局にも一定の電波利用料負担を求めるべきとされています。
一方、「恒久的な制度として免許不要局から広く電波利用料を徴収する」ことについては、賛否両方の意見が提出され、更に対象範囲の特定や実効的な徴収方法の面においても解決すべき課題が多く存在するとされています。
また、現行制度では、免許不要局のための周波数移行・再編に特定周波数終了対策業務を活用する場合や、新たな無線システムを導入する際に登録局制度を活用する場合においては、対象となる免許不要局から電波利用料を徴収することが可能なことが示されています。
そして、当面はこれらによる免許不要局からの徴収実績を蓄積することとし、免許不要局から恒久的に電波利用料を徴収することについては、当該実績も踏まえ、継続的な検討課題とすることが適当であると、されています。
Wi-Fiの利活用を推進する立場から反対を表明
これに対して、Wi-Bizとしては、反対意見を提出すると同時に、議論の場に参加できるよう要請しました。
Wi-Fiは、誰もが自由に使える免許不要帯を利用し、コスト的にも厳しい中でそれぞれのプレイヤーが自らの責任で創意工夫を行い、今では無くてはならない社会基盤に発展しました。そして、今後もIoT等様々な利活用が見込まれ、少子高齢化対策や社会の効率化等に大きく貢献することが期待されています。
報告書(案)では、恒久的に電波利用料を徴収することについては、現行制度における実績を踏まえつつ継続課題とすることが提言されていますが、当連絡会として本件はWi-Fiビジネスや社会の発展に大きな影響を及ぼす重要な課題として位置づけ、将来的に本件が議論される場合は、その過程において、免許不要局であるWi-Fiを利活用する事業者の代表として議論へ参加することを要請する旨、意見として提出しました。
Wi-Bizとしては、免許不要局からの電波利用料徴収に関して、引き続き政策動向を注視していきます。
<参考>
総務省 「電波有効利用成長戦略懇談会 報告書(案)」に対する意見募集
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban09_02000269.html
Wi-Biz報告 免許不要局からの電波利用料の徴収に対し反対意見を表明
https://www.wlan-business.org/archives/13291
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