活動報告
「00000JAPAN」についてのネット上の反響とその変化
「Wi-Biz公式Twitterの中の人」です。今回は、「00000JAPAN」についてのネット上の反響や、その変化をご紹介したいと思います。
今年、日本は多くの災害に見舞われました。大阪府北部地震、7月豪雨、台風21号、そして北海道胆振東部地震。
改めて、被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。各地に甚大な被害をもたらしたこれらの災害の影で、少しでも多くの方々を支援するために動いていたのが災害用統一SSID「00000JAPAN」です。
こちらの動画は、0000JAPANについてわかりやすくご紹介しています。
キーワード「00000JAPAN」に関する長期的なトレンド
まずはこちらのグラフをご覧ください。
これは今年に入ってからのGoogleでの「00000JAPAN」の検索回数の推移です。数値は、この期間内で検索回数が最も多かったときを100として相対値で表示されています。
このグラフを見ると、大きなピークが3回あることが見て取れます。これらは左から順に大阪北部地震、7月豪雨、そしてほぼ同時期だった台風21号と北海道胆振東部地震の発生時です。災害発生時に急激に検索回数が伸びていることから推察するに、電話が繋がりにくかったり自宅のネットワーク環境が破損してしまったりする災害時には00000JAPANは非常に需要が高いものと考えられます。
最近では情報を手に入れるための媒体の主流も新聞やラジオから段々とスマホやタブレットデバイスに移行しつつあり、災害時のネットワーク環境需要はますます高まることでしょう。
Twitter上での反響
続いては、各災害時のTwitter上での「00000JAPAN」に関するツイートの様子を見てみます。以下は、各災害での00000JAPAN稼働から1週間の間につぶやかれた「00000JAPAN」を含むツイート数です。
- 大阪北部地震 3946
- 7月豪雨 2305
- 台風21号と北海道胆振東部地震 1735
- (参考:2016年熊本地震 5663)
今年の災害時だけで00000JAPANについて8000件ほどのツイートが投稿されていました。
中には、00000JAPANを紹介したネット上の記事のシェアのツイートなども多くあり、短期間の間に有用な情報が効率良く拡散された様子が伺えました。
一方で、災害の規模の差などもあるため一概には比較できないものの、これらの数値に全体として有意な増加が見られないことに関しては「以前に比べて情報が浸透してきているため新しい情報としてシェアされる回数が減っている」という理由も考えられます。
その根拠として、00000JAPAN初稼働であった2016年熊本地震の際と、今年の立て続けに発生した4つの災害時とのTwitterユーザーの反応の違いがあります。
熊本地震の際は、以下に引用するように「(00000JAPANを)知らなかった」「こんなのがあるんだ」などといったツイートが多く見られ、当時災害発生翌々日に公開された00000JAPANを初めて知る人に向けた内容のCNET Japanによる記事「本当にWi-Fi接続できるのか?–熊本地震で開放された「00000JAPAN」を検証 (URL : https://japan.cnet.com/article/35081298/)」もTwitter上で大量にシェアされました。
00000JAPANすげぇ。知らなかった
熊本県内で「Wi-Fi」無料開放 | NHKニュース https://t.co/hIJxsx2yMd
— 堀口慎之介[Brian] (@skinnybrian_tw) 2016年4月15日
00000JAPAN とは 大規模災害時にWi-Fi無料開放、設定方法は? https://t.co/0ypE5psN4h @HuffPostJapanさんから
今まで全然知らなかった。災害時にこういう情報は役に立つ。
— kz@選別選別楽しいな♪ (@kz_at_ebaragun) 2016年4月15日
一方、2018年の災害の際は、Twitter上にも既に以前から00000JAPANの存在を知っていたことが伺えるような内容のツイートが多く見られました。
特に、短期間の間に大きな災害が3回続いたため、最初の大阪北部地震の際よりもその後の7月豪雨、7月豪雨よりもその後の北海道胆振東部地震の方がよりそのような傾向が顕著でした。
また00000JAPAN開放、できることならば開放されないような日々が続くことを祈る・・・((+_+)) https://t.co/RXPQ6InX58
— 超超ぷっちゃメタル10/13ネットWOD (@futsal1014) 2018年7月7日
こんな近い期間で00000japanをまた見ることになるとは…
— K-G (@K_G_xyz) 2018年7月7日
やがては日本中の皆さんに00000JAPANを知っていただき、災害時には検索やツイートをするまでもなく当たり前のように使っていただけるくらい浸透することを願ってやみません。
利用上の注意点の周知
災害時にスピーディに稼働し、無料でお使いいただける00000JAPAN。とても便利ですが、その分気をつけていただきたいこともあります。
Wi-Bizのホームページ( https://www.wlan-business.org/customer/introduction/feature/00000japanchui )でご案内している通り、00000JAPANは、緊急時に誰でも使えるという利便性を確保するため、通信の暗号化等セキュリティへの対応は行っていません。そのため、00000JAPAN利用中はIDやパスワード、銀行口座などの重要な個人情報は入力しないように気をつけていただく必要があります。もちろん、ニュースを見たり安否確認をしたりする分には問題ありません。
このことも、はじめのうちはなかなか多くの皆さんにお伝えするのは難しく、悩ましいところでした。しかし、今年に入ってからTwitterでこのセキュリティに関する注意喚起を多くの一般のユーザーさんが自らツイートしてくださるようになったのです。
ただ、【00000JAPAN】は接続が最優先なのでセキュリティ面に関してかなりの不安があります。【00000JAPAN】でアクセスしているときはパスワードやIDの他、金銭の絡む操作は避けましょう。
— 真野将孝@最高気温10度希望 (@masatakamano) 2018年9月5日
00000JAPANはセキュリティ関係の保証がないのでクレジットカード番号などは送信しないように
— センチュリオンロイヤル (@anarog_1) 2018年9月7日
このようにユーザーの方々に主体的にセキュリティ面の注意点を意識して使っていただけるというのは我々にとっても安心です。より多くの皆さんに、この00000JAPANのメリットを害のない形で享受していただくために、今後とも周知徹底を図るとともに、災害時は皆さん一人ひとりに、身の安全もそしてネットワーク上の安全も自主的に守っていただけることを願います。
以上、いくつかの観点から00000JAPANのネット上、主にTwitter上での反響をまとめてみました。いかがでしたでしょうか。
本当は災害が起こらないのが一番ですが、そうはいかないのがこの日本です。今後も恐らく、大きな地震や台風など、我々に猛威を振るう災害を避けては通れないでしょう。そんな環境だからこそ、そこから目を背けずに少しでも多くの命を救おうと必死に考え動いている人々、そしてその成果である00000JAPANが、常に皆さんの味方であることをぜひ頭の片隅に置いていただきたいと思っています。
今後も災害時の00000JAPAN発動情報はホームページやWi-Biz公式Twitter( https://twitter.com/Wi_Biz_info )で発信予定です。
ぜひこの機会に使い方と注意点を改めて覚えていただき、そしてご家族や職場の方、同級生など周りの方々にも広めていただいて、いつ起こるか分からない災害に万全の体制で備えていただければと思います。
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