海外情報
Wi-Fi Allianceが11.axを「Wi-Fi6」と命名
岩本 賢二
先月の記事で、米国でWi-Fiに周波数6GHz幅が新たに割り当てられることとなり、今後の市場がさらに拡大することが明白になったと紹介したばかりですが、10月3日にWi-Fi AllianceがIEEE802.11axをベースに次世代のWi-Fi機能を提供する製品とネットワークを表す名前として「Wi-Fi6」を発表しました。
これまでは「IEEE802.11ac」などの表記を略して「11ac対応」と呼んでいましたが、Wi-Fiの技術に精通していない一般市場からも広く認知されやすいよう、数字による表記へと変わることになりました。
名称変更は、他の規格はも含めて、次のようになりました。
Wi-Fi6 | 11axをサポート |
Wi-Fi5 | 11acをサポート |
Wi-Fi4 | 11nをサポート |
つまり大きい数字ほど最先端の技術であり高速であることを示します。
例えば自分の持っているスマホがWi-Fi5対応なら、家庭で購入するアクセスポイントはWi-Fi5以上の物を購入すれば、スマホのWi-Fi機能を存分に使えると言うことになります。非常に分かりやすいです。
今回の表記ルールですが、携帯電話の表記と同様になっています。
例えば、IMT-2000に準拠したW-CDMAやCDMA2000 1Xを「3G」と呼び、IMT-Advancedに準拠したLTE、LTE-Advanced、WiMAX2を「4G」と呼びますが、これに習って「世代表記」となっています。
「3G携帯」とか「4G携帯」と呼んでいる物にも正式な規格名称が存在していたのですが、細かい規格を利用者が知る必要は無く、4G携帯と呼べばよい訳です。
例えば携帯ショップに携帯電話を買いに行って「IMT-2000対応にしますか?IMT-Advanced対応にしますか?」と聞かれても分かりにくいです。コンシューママーケットに普及して行くために分かりやすい名前は重要だとい言うわけです。
今回の発表に際してWi-Fi Allianceのエドガー・フィゲロアCEOは以下のように述べています。
「これまで20年近くにわたり、Wi-Fiユーザーの皆様はデバイスが最新のWi-Fi世代をサポートしているかどうかを判断するために、技術的な命名法に則った表示を詳細にチェックしなければなりませんでした。
Wi-Fi Allianceは、今回Wi-Fi6をリリースするとともに新しい命名・表示法を発表できることを嬉しく思います。
これによって業界およびユーザーの皆様は、利用するデバイスや接続環境がサポートしているWi-Fiの世代をひと目で識別できるようになります」
Wi-Fi6からIEEE802ベースのWi-Fi Alliance認定では世代表示を含めた名称表記を使用することになります。つまり11ax製品以降がWi-Fi CERTIFIED6認定を受けることとなります。
このWi-Fi CERTIFIED6認定は2019年から提供の予定です。
参考:
https://www.wi-fi.org/wi-fi-6
https://www.wi-fi.org/ja/news-events/newsroom/wi-fi-alliance-wi-fi-6
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