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イベント報告
第11回技術セミナー
「今こそ知りたいWi-Fi6の最新動向」をテーマに熱く開催

技術・調査委員会 塚本 潤

9月11日、11回目となる技術セミナーが「今こそ知りたいWi-Fi6の最新動向」をテーマに開催されました。最新の無線LAN規格「Wi-Fi6」のセミナーということで関心も高く100名を超える申し込みがあり、東陽テクニカ本社ビルの会場はとても盛況となりました。
*Wi-Fi6と802.11axを同義として「Wi-Fi6」に統一して記載します。

司会は技術・調査委員会の小松直人委員長が務め、冒頭に北條博史会長から挨拶がありました。

  

小松委員長                 北條会長

北條会長は、初めに9月11日早朝のニュースとしてWi-Fi6に対応した「iPhone11」の発表があり、Wi-Fi6が急速に普及していくだろうと述べました。また、日本には他国とは違う独自の電波認証制度があるが、法整備が進みWi-Fi6が日本で使えるようになったことを述べました。
続いて先日の台風15号には多くの方が被災され、場所限定ではあるが00000JAPANが発動され、避難所でサービスを提供していることを紹介しました。最後に5Gが世の中で注目を浴びているが、5Gでバックボーンがしっかり構築できるようになれば、公衆Wi-Fiサービスはより良くなるだろうと述べました。

第1講演 ワイヤレスLANの最新基準認証動向

次いで、株式会社ディーエスピーリサーチの認証・技術所管担当部長 富樫浩行様が登壇し、「ワイヤレスLANの最新基準認証動向」と題し講演を行いました。

富樫様

富樫様からはディーエスピーリサーチ社の紹介があり、認証機関の役割は法令規則に従っているかの認証だけでなく、認証制度のアピールや無線メーカーへの説明など総務省の元で様々な活動をされているとの説明がありました。
続いて、電波法の実際として基準認証制度の説明があり、登録証明機関による技術基準適合証明等の事前規制と、認証取扱業者の設計合致・検査記録保管や改善命令・回収命令等の事後措置について述べました。
そして、工事設計に対して行う工事設計認証の紹介があり、審査内容について説明と認証取扱業者の義務と違反した場合の措置や罰則について説明がありました。
最後に、5GHz帯の技術基準改正とWi-Fi6への対応の説明があり、旧基準との違いや旧基準で認証されたものは、基準改正も有効であるとの説明がありました。

第2講演 Wi-Fi6と5Gの動向と共存

シスコシステムズ合同会社 シニアプロダクトマネージャ 前原朋実様が登壇し、「Wi-Fi6と5Gの動向と共存」と題し講演を行いました。

前原様

前原様からは、冒頭に5Gに比べてWi-Fi6の名前が広まっていないということでシスコシステムズ社が行っているWi-Fi6の啓蒙活動について紹介がありました。
続いて、5Gと比較したWi-Fi6の特長やそれぞれの想定ユースケースの説明ががあり、Wi-Fi6がオフィスやスタジアムなどで利用される、5Gはドローンや遠隔医療などで使われるだろうと述べました。
さらに、免許不要なことやコスト、端末の豊富さ、下位互換などのWi-Fi6の特長について述べ、Wi-Fi6は従来ではWi-Fiが使いにくかった場面でもはるかに使い易くなると強調しました。
最後に5GとWi-Fi6は補完関係にあり、マルチアクセスやWi-Fiと5G/LTEとのシームレスローミングのニーズが高まると述べました。

Wi-Fi6のQ&Aセッション

新しい試みとして事前に参加者から募集したWi-Fi6に関する質問について、講師と委員が回答するというセッションを行いました。
回答者として、講師の富樫様と前原様、小松委員長、そして日本ヒューレット・パッカードの山田雅之様に壇上に立っていただき、司会は本橋副委員長が担当しました。

事前アンケートでは全部で36件もの質問を頂き、時間の都合上その中から21件について回答しました。


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