スペシャルトピックス
年頭のご挨拶
五輪を契機にWi-Fiサービスの発展とさらなるビジネスの飛躍を
一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会 北條 博史
新年あけましておめでとうございます。
Wi-Bizの会長になり2年目に入りましたが、昨年9月に、2013年の設立以来任意団体として活動を進めてまいりました無線LANビジネス推進連絡会が、一般社団法人化いたしました。
法人の役員としては、運営委員になっていただいている会員会社様を中心に選出いただき、理事13名、監事1名の新体制となりました。また11月には、設立総会以降、初めての社員総会を沖縄で開催し、無事に新法人としてスタートを切ることができました。
一方、10月には、総務省から募集のあった入札案件に応募し、一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会として初めて落札・受注することができました。法人化の手続きや理事の選出、さらには入札案件への対応など、関係の皆様のひとかたならぬご尽力のおかげで滞りなく実施することができましたことについて、あらためて心より御礼申し上げます。
さて、今年はいよいよオリンピックイヤーとなり、訪日外国人や旅行者に対する通信環境を提供するWi-Fiは極めて重要な通信手段となりました。Wi-Fiは、当初は公共交通機関(空港、鉄道、バスなど)やコンビニ、喫茶店が中心でしたが、今では、自治体の施設やホテル、スタジアムなど、より広範囲に展開されてきています。
キャリア契約が不要で誰もが自由にかつ無料で使えるという利点をもとに普及してきた公衆Wi-Fiサービスではありますが、一方で、通信品質に対する不満やセキュリティに対する不安も多く報告されています。より良い通信環境を提供するために、東京オリンピック・パラリンピックを通じて、これらの課題を少しでも解消できるように、また今後のWi-Fiビジネスがさらに発展していくように、Wi-Bizとして寄与できればと考えております。
これまで、LTEと連携する形で発展してきたWi-Fiですが、今年から5G(及びローカル5G)の商用導入が予定されており、通信環境も大きく変わろうとしています。Wi-Fiに関しても次世代のWi-FiとしてWi-Fi6(802.11ax)が今後世の中の主流になり、またLPWAとして920MHz帯の802.11ah(Wi-Fi HaLow)、超高速通信方式として60GHz帯の802.11ad/ay(WiGig)の普及も期待されます。
5Gが広く普及するには、まだまだインフラの整備に時間がかかると想定されますが、これまでと同様に、ライセンスバンド(5G/ローカル5G)とアンライセンスバンド(Wi-Fi)の方式が密接に連携して、ユーザにとってより良い通信環境ができると考えており、その将来的な役割についても明確にしていく必要があると考えております。
00000JAPANの取り組みについては、その開放手順などの運用についてはようやく軌道に乗ってまいりましたが、災害が多発している昨今を踏まえると、より大きな社会的責任を持つこととなるため、Wi-Bizとしては取り組みを効率的に推進するために、昨年、「00000JAPAN推進委員会」を新たに設立しました。
新委員会では、00000JAPAN対応エリアさらなる増加・普及や、訪日外国人などの利用者に対する00000JAPANの認知度の向上、さらにはLアラートとの連携など00000JAPANの発動情報の迅速な周知などを進めていく予定です。
今後も公衆Wi-Fiは、自治体、ホテル、さらには小中学校などの教育機関などに普及していくことが考えられ、またそういった場所は避難所などに指定されることも多いため、00000JAPANの普及に対する取り組みも、それと並行して実施していきたいと思います。
昨年受注した総務省の案件については、納期までに滞りなく遂行するとともに、来年度以降もWi-Bizの特徴を生かすことのできる業務を中心に受託に向けた取り組みを進めていきたいと考えております。このような収益事業を行うことにより、財政基盤をより安定化させるとともに、その収益を新たなWi-Fiビジネス発展への原資として活用していきたいと考えております。
特に、00000JAPAN案件が独立した企画・運用委員会では、Wi-Fiビジネス拡大のための新たな施策を企画・推進してまいりますので、委員会への皆様の積極的なご参加をよろしくお願いします。
最後に、社会インフラ化したWi-Fiサービスのさらなる発展と、Wi-Fiビジネスを拡大するため、Wi-Bizとして、事務局を中心に精力的に取り組んでいきたいと考えておりますので、本年もこれまでと同様に、会員の皆様のご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
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