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年頭のご挨拶

一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会 会長 北條博史

 

新年あけましておめでとうございます。

会員の皆様には平素よりご支援・ご協力いただきありがとうございます。

 

昨年は、新型コロナウィルスの感染拡大により世の中が大きく変わってしまいました。多くの企業で在宅勤務の導入が進み、Web会議システムによるテレワークが一気に普及しました。Wi-Fiはこのテレワークの基本となるもので、今や家庭、職場、公衆のあらゆる面において、なくてはならないものとなりました。

Wi-Bizにおいても、社員総会をはじめ、各種セミナー、各委員会の開催については原則、Web会議システムでの開催とさせていただきました。

このテレワークにより仕事の効率が向上した人がいる一方で、人と人とのつながり(Face-to-Face)を前提としたコミュニケーションで業務する人にとっては、従来型の仕事の進め方ができず、うまく業務が進められていないという事例もあります。

今後は、このようなコロナ禍で発生している様々な課題を解決しながら、Wi-Fiをベースにした新しい生活様式(ニューノーマル)を実現していく取り組みを進めていきたいと思います。

さて、このような状況の中で、昨年、超高速・低遅延を実現する5Gの商用導入が始まりました。Wi-FiにおいてもWi-Fi6(802.11ax)が普及フェーズに入っていますし、6GHz帯に無線LANを割り当てようとする動きが進んでいます。さらにプライベート利用であるローカル5Gの試験導入も始まるとともに、新たにIoT用の無線LANとして802.11ah(Wi-Fi HaLow)導入の取り組みも、802.11推進協議会を中心に進められています。

ローカル5Gについては、5Gのメリットを持ちつつ誰もが利用できる方式として普及が期待されていますが、実際にこれを利用するには課題もあり、適切な適用領域があることがわかってきました。

今年は、これらの新しい無線方式や新しい利用形態の具体的な導入が進んでいくものと期待しておりますが、一つの方式ですべての場合に対応できるものではなく、それぞれ特長を持った各種方式をどのように組み合わせてお客様の要求条件に合ったシステムを実現していくのかが重要だと考えています。

このプライベートなワイヤレス通信については、これまでのアンライセンス通信(無線LAN)に加えて、新たにライセンス通信(ローカル5G)が加わったことにより、より柔軟なシステム構築が可能になります。

Wi-Bizでは、それらを組み合わせることにより、いつでもどこでも快適な通信環境(より密接なコミュニケーションなど)をより安価に利用できるように、会員団体の皆様のビジネス支援をすべく、各種取り組みを推進してまいります。

具体的には、6GHz帯や900MHz帯の周波数割り当ての取り組み、新技術に対するセミナーや勉強会の開催、さらには通信に関する新しいシステムの紹介・普及を目的としたセミナーの開催などを積極的に行い、新しい生活様式におけるプライベート通信のソリューションとしてその紹介・活用・普及に向けた取り組みを推進して参ります。

また、00000JAPANの取り組みについては、昨年Lアラートとの連携により00000JAPANの発動情報の迅速な周知施策を進めましたが、今年は自治体や公共施設を中心とした00000JAPAN対応エリアのさらなる拡大や、利用者に対する00000JAPANの認知度の向上などの取り組みを進めて参ります。

さらに、昨年度、一般社団法人として実施した総務省の調査業務(Wi-Fiサービスの普及促進、Wi-Fiサービスの課題解決に関係する業務)について、本年度も受注に向けて取り組みを継続するとともに、このような収益事業を行うことにより、Wi-Bizの新たな取り組みの原資として活用して参ります。

最後に、コロナの感染状況が今後どのようになるかがカギですが、今年はスライドしたオリンピック・パラリンピックへの対応とともに、5G時代におけるニューノーマルとして、プライベート通信のさらなる発展と拡大を実現するため、Wi-Bizとして精力的に取り組んでいきたいと思います。

本年もこれまでと同様に、会員の皆様のご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。


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