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趣味と仕事
『オフ・ザ・ボール』の行動学と街歩き

株式会社協和エクシオ 布田 智行

 

Giantkillingとサッカーの魅力

「Giantkilling(ジャイアント・キリング)」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。最近ではサッカーの天皇杯で大学のチームがJリーグの強豪チームへ勝ち、全体の力ではとても勝てない相手に番狂わせでの勝利を掴むことである。観戦している人には、とても痛快であり、プロとアマチュアの差が歴然とあるスポーツの世界で心技体はもちろん、サポータ、チームスタッフ全員の総合的な取り組みの力が働きうまれる。まさに、そんな魅力的なサッカーに「プレイ、観る、育成」で関わり続けて半世紀近くなるが、ジュニアサッカー・プロサッカーに関わらずこのスポーツの虜から抜け切れず、今もジュニアサッカーの子供たちの笑顔に救われている。

「オフ・ザ・ボール」と道しるべ

「オフ・ザ・ボール」というサッカーの戦術の言葉がある。ボールをもっていない選手がいかに味方の選手と協力して、ゴールへ向かうためのパスを受ける動きや相手を引き付ける動きのことである。毎年、夏になるとジュニアサッカーの合宿への指導を行う機会があり「オフ・ザ・ボール」のこのテーマで行う。昨年は新型コロナの感染でこの合宿も中止となり子供たちの成長と楽しみを奪ってしまい非常に残念な年になりました。

人間の行動学的にみれば、必ず『見る』『認知』『判断』し『プレイ(行動)』することであり、それが、合宿では生活面で他の選手への行動の思いやりや関わり方がサッカーや人間成長へ繋がることもあり毎回このテーマで実施している。今では、インターネットが普及してサッカー指導に関する育成ノウハウを、簡単に検索して収集する事ができ誰でも練習メニューは作れるようになりました。でも、「オフ・ザ・ボール」の戦術ひとつとっても知識の伝授やデモンストレーションによる指導方法と併せた選手への「魔法の言葉がけ」が育成の基本であるとつくづく感じる。

そして、いつも、その言葉を探している。例えば「守備はゴールを守る事ではなく、ボールを皆で奪う事だよ!!」。子供たちへの伝え方も様々である。サッカーではボールをもっている人が1人(オン・ザ・ボール)、そしてゴールキーパも入れて10人がボールをもっていない動き(オフ・ザ・ボール)となる。このボールと関わり続ける90m×120mでのグリーン(芝生)のフィールドで鮮やかかにゴールへ結びつけていく又はボールを奪う選手たちの動きは、白いパレットに描く華麗な絵を描くように自由で無数の選択があり、難しい足によるボールの扱いが、色々なドラマや芸術的なプレイを創造し面白味や達成感へ繋がる。子供たちには社会の色々なゴールへの道しるべとなるよう自分で描くだいご味であるこのサッカーの体感から成長してもらいたいといつも願っている。

(オフ・ザ・ボール ポジションイメージ)

 

オフ・ザ・ピッチ(生活のオンとオフ)と趣味

昨年の新型コロナの感染防止で、緊急事態宣言の発令等で学校の休校等や自治体等競技場の施設の閉鎖や大会も中止となり、子供たちからもサッカー環境が奪われてしまいました。子供たちの指導もできないオフ環境の中で以前からブラタモリではないが、趣味のウォーキングしながら街歩き(自称:”ふだ”付き歩き)をする事も多くなり、いつぞや名所や珍しい景色等でスマホのシャッターを押し、その決定的な写真に『タイトル(ふだ)を付けてみる』、そんな日常の一枚に感動とありがたさを感じる事が多くなりました。少しここで決定的な写真とタイトルを紹介します。

『突然のゴジラ襲来』(写真1)、『暑い、密な6重奏』(写真2)『空と空・本物はどっち』(写真3)『我が町のQ太郎』(写真4)そして、『コロナの夜明け』(写真5)特に、『コロナの夜明け』(写真5)は、新型コロナの終息と明るい未来を祈願し2021年の元旦の一枚である。『変わらず上り続ける』ありがたいお日様へ『合掌』!!

サッカーではフィールド内(競技・練習場)でプレイする事、プロで言えば仕事の事を『オン・ザ・ピッチ』、フィールドを離れての生活面では『オフ・ザ・ピッチ』と言う言葉を使う。仕事を離れての何気ない『オフ・ザ・ピッチ』の一瞬に心を和ませてくれる大切なオフ空間があり。自然や環境への感謝(リスペクト)を感じ続けていくためにも『”ふだ”付き歩き』での一瞬探しを続けたいと思う。

『突然のゴジラ襲来』  『暑い、密な6重奏』『空と空・本物はどっち』
(写真1)、       (写真2)       (写真3)

 

『我が町のQ太郎』          『コロナの夜明け』
(写真4)               (写真5)

 

東日本大震災とWi-Fi、そして今

 

最後に、2011年3月11日 14時46分、あの東日本全体が未曾有の大規模地震と大津波での大災害にみまわれ、一変したあの出来事から10年となります。まずは、あらためて亡くなられた方、被災された方にたいし、謹んで鎮魂の祈りを捧げたいと思います。今、新型コロナ感染防止の中、人と人の接触を最大限少なくする非日常の生活様式が求められている。あの時も日常の生活を奪われ、様々な人の支援の繋がりが大切である事が再認識されたが、今回も社会の在り方を考えさせられる『インシデントウィルス』である。

当時、私も情報通信会社の仕事で東北エリアの災害復旧や設備の強靭化に携わりました。通信が使えないエリアの被災者の安否メモを預かり、大切な家族へ電話代行で伝え、届ける。そんな通信の有難さを感じた事も思い出されます。その時からWi-Fiと関わるようになり当時は情報ステーションとしてコンビニや公衆電話BOX等へのWi-Fi設置の必要性等がさけばれ、今ではそれも実現し災害を起点に更にWi-Fiも通信インフラに仲間いりしモバイル社会が拡大したと実感します。

まずは、新型コロナの終息が急務である現在も、更にモバイル&スマホを中心に社会のDX化への役割は更に重要でICT技術の進歩にも拍車がかかる状況にあります。このコロナ起点で震災と同様、情報通信によるリアル&バーチャルの社会環境の整備と普及等による社会課題の解決や新たなビジネス創出が進むことを願うが、コロナ禍の中でも普遍的で変わらない人と人との繋がりである『絆』(信頼)が根幹にあり忘れてはいけないことであると今、つくづく感じる。


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