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技術情報
マルチデバイスのプラットフォーム「OpenXR」で
VR/ARの世界が変わる!

松村 直哉

10月28日、Facebookは社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表がありました。最近、話題となっているメタバースへ事業の中心を広げるためといわれています。
メルマガ10月号(10/15配信)の技術情報で、Facebookがレイバンとコラボした記事「デザイン重視の「スマートグラス」が登場!」を掲載した直後でしたので、とても感慨深いものでした。
https://www.wlan-business.org/archives/33547

メタバースに関するサービスについて、CEOのザッカーバーグ氏がYoutubeに掲載した11分の動画がこちらです。

 

その中から一部をご紹介します。一つはHorizon Homeです。

 

仮想空間のなかで友達を招待してアバター同士で友達と一緒に過ごしたり、ビデオを一緒に観たり、ゲームやアプリを一緒に起動して遊ぶことができるようです。コロナ禍でリアルに会えないというストレスから解放されるかもしれません。

 

二つ目はHorizon Worldsです。

 

未来的な動画でこれが実現出来たら、とは思うのですが、実際にこの仮想空間を体験するためにはデバイス(Oculus)が必要となることに気づかされます。
あくまで私見ですが光学系の仕様として解像度が片目当たり1832 x 1920、リフレッシュレートが最大90 Hzは以前と比較してかなりハイスペックにはなってきていますが、実写に近いコンテンツのものにはまだまだ対応できないと感じています。ここ1,2年はゲームの世界(CGのコンテンツ)が中心に進化していくものかと思っています。
但し、このOculusが7月にVRの標準仕様であるOpenXRに正式対応、独自SDKのサポートは2022年8月末で終了と発表しています。最新のアップデート以降はAPIが独自でなくOpenXR APIでの提供になるとのことです。

OpenXR自体は2017年に発表され、既に多くの企業が公式に参加を発表していますが、今回、OculusがOpenXR APIを採用すると発表したことで、OpenXRがより脚光を浴びるものと思います。
OpenXRの詳細はこちらです。

https://www.khronos.org/api/index_2017/openxr

これまでVR/ARのデバイスは独自のハードウェアと独自のAPIで構成されており、上位のアプリケーションは一つのデバイスに対応するためには、下図のようにデバイス毎に対応する必要がありました。

 

 

しかしながら、今後、上位のアプリケーションはOpenXRのAPIに対応することで複数のデバイスでの動作が可能となります。OpenXRはマルチデバイスのAPIということになります。

 

OpenXRのAPIに対応することで、一つのアプリケーションが家庭や学校、病院、小売、工場、工事現場など様々なシーンで利用される専用のデバイスで使えるということになります。これまで専用のデバイス毎に開発していたアプリケーションが利用する範囲が広がることで、市場も広がるものと考えられます。
今回、OculusがこのOpenXRに対応するということでAR/VR/XRの新しい世界がさらに広がるのではと想像できます。

 


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