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Wi-Fi6Eが劇的に改善する「ゲーミングPC」の新たな価値
岩本賢二
今年1月に開催された「CES」で、インテル社は第12世代Intel Coreモバイルプロセッサを発表しました。このプロセッサにはWi-Fi6/6Eが標準搭載されゲーム市場における優位性を印象づけました。
ノートPCの分野では「ゲーミングPC」というカテゴリが一般化していますが、通常のPCとの違いはビデオカードが搭載されているかどうかという点でした。これは主にNVIDIAを中心とするビデオチップメーカーによる貢献でした。しかし、第12世代Intel CoreはWi-Fi6/6Eを搭載することで「低レイテンシー」通信が可能というメリットを前面に打ち出すことでゲーミングPCの新しい地位を固めることとなりました。
ゲームをしないので低レイテンシー通信が必要なのか疑問を持つ方も多いことと思いますが、実はこの低レイテンシー通信はゲームだけではなく、テレビ会議、ビデオストリーミングなどのアプリケーションでも大きなメリットをもたらすのです。
ゲーミングPCというカテゴリ名は今後「多機能高品位パソコン」という意味を持つとことになりそうです。ゲームをしない人でもゲーミングPCのカテゴリからPCを選択することが増えてくるはずです。
では、実際にどの程度の実力があるのでしょうか? まずはWi-Fi5とWi-Fi6/6Eの比較動画をご覧ください。
動画では3つのケースでテレビ会議の状況を比較しています。最初は混雑環境でのWi-Fi5、二つ目は隣の家からの干渉を受けているWi-Fi5、そして3つめが隣の家から干渉を受けているWi-Fi6。Wi-Fi5で発生している400ms以上の平均レイテンシーがWiFi6Eにすることで80msへと改善しており、さらに映像はHDになっています! 大容量通信という部分が注目されがちなWi-Fi6Eですが、レイテンシーを劇的に改善することに驚かされます。
次の図はレイテンシーの測定値を示しています。
Wi-Fi6Eはまさに「個人向けVIPネットワーク」といえそうです。テレワーク環境が普及した現在のPC環境には必須のインフラとなりそうです。タイミングの合わない相槌から解放される日がそこまで来ています!
参照URL:
https://wifinowglobal.com/news-and-blog/ces-intel-launches-a-raft-of-new-wi-fi-6-6e-gig-products-features-including-double-connect-technology/
https://wifinowglobal.com/news-blog/demo-how-wi-fi-6e-massively-improves-video-call-performance-gaming-in-the-home/
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