Wi-Biz通信Vol.86【Wi-Bizレポート】 | 一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz（ワイビズ）】 - メルマガ一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz（ワイビズ）】

Wi-Fi導入事例　たきかわスカイパーク
ワーケーションなど高負荷な動画通信にも耐え得る
滞在者向け通信インフラを構築

株式会社フルノシステムズ
マーケティングコミュニケーション室

たきかわスカイパークは、北海道滝川市にある国内最大級のグライダー（滑空専用航空機）訓練施設です。飛行場と公園の機能を持つ国内最初の航空公園で、石狩川の河川敷沿いに50ヘクタールにもおよぶ広大な敷地を有しており、長さ800メートル幅20メートルのメインラインウェイ（滑走路）や、長さ1200メートル幅50メートルのグラスランウェイが南北に伸びています。日本全国からグライダーの体験飛行や訓練のために訪れる方々が滞在できる宿泊施設や、一般の方々も見学可能なスカイミュージアムなどがあります。

無線LAN導入における3つの課題

施設利用者が滞在期間中に接続できるWi-Fiの整備が課題となっていたことから、2021年に宿泊者用の建物である「Cu（キュー）ロッジ」に、無線LANビジネス推進連絡会会員企業のフルノシステムズの無線LANアクセスポイント「ACERA（アセラ）」が導入されました。20名の滞在者が同時に通信しても大丈夫な無線LANを構築したことで、ワーケーションの需要などに対応できる環境が整いました。

導入にあたっては、3つの課題がありました。

・複数台の端末の同時通信に耐え得る無線LAN
宿泊施設を備えるたきかわスカイパークでは、最大で20人の施設滞在者が同時に端末を接続しても円滑に通信できる無線LANを構築したいと考えていました。業務用品質の無線LANを導入することで、施設利用者の利便性向上を図りました。

・高速通信に耐え得る無線LAN
長期間施設に滞在する利用者のワーケーション需要に応えることのできる高品質な無線LANが必要でした。リモート会議などの動画通信においてもスムーズに通信できるネットワーク環境構築を、ACERAを導入することで実現できました。

・既存インターネット回線のエリア拡張
無線LANを整備するにあたり、基礎となるインターネット回線の拡張方法が課題でした。既存のインターネット回線がある建物と宿泊棟が離れて建っているため、有線ケーブルでのネットワーク拡張が困難な状況でした。約100メートル離れた建物間を、連絡会の正会員企業である株式会社アイランドシックスが提供する屋外用無線通信機器を設置することで、インターネット接続エリアを拡張することができました。

長期滞在の利用者の利便性も向上

利用者が滞在する建物「Cuロッジ」に ACERA 1110 を設置して無線LAN品質を強化しました。Cuロッジは最大約20人が滞在できる宿泊施設です。2階にあるホールと、宿泊者が滞在する部屋に面した廊下にACERAを設置し、Wi-Fiの電波が各空間をカバーしています。
ACERAの導入により、ワーケーションなどを目的に長期滞在する利用者の利便性を飛躍的に高めることができました。

「ワーケーション需要に応えられる通信環境が出来ました」

公益社団法人　滝川スカイスポーツ振興協会　日口裕二事務局長

公益社団法人滝川スカイスポーツ振興協会の日口裕二事務局長は次のようにコメントを述べています。
たきかわスカイパークは、毎年4月から11月までの７カ月間にわたりご利用いただくことができる航空施設です。山々に挟まれた石狩川沿いの広い平地で上昇気流が多く発生する立地と、札幌や旭川などの都市部からアクセスしやすい環境が魅力です。全国各地から毎年1000人を越えるグライダー愛好者が訪れる施設となっています。

北海道観光振興機構の助成金を利用し、宿泊施設の無線LANを導入して通信環境を確保することができました。滝川市では近年、ワーケーションの振興に力を入れています。コロナ禍の影響でリモートワークを実施する方が増えましたが、たきかわスカイパークに滞在される方のワーケーション需要も高まっています。そのような需要に応えることのできる通信環境が求められましたが、最大20名の施設滞在者が同時に通信し、かつリモート会議などの通信負荷が高い状況にも耐え得るWi-Fiを整備することができました。

全国から多くの方に訪れていただき、滞在していただければと思っています。また、訪日外国人の方々の案内所としての役割も担っていることから、外国人旅行者の方に立ち寄っていただき、Wi-Fiを利用してもらえれば幸いです。