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総務省総合通信基盤局 電気通信事業部データ通信課長
西潟 暢央 氏
Society5.0と経済安全保障を支える
情報通信政策の新たな取組
6月の総務省人事で、総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課長に着任された西潟 暢央氏に、総務省の情報通信政策の取組の方向性とデータ通信課の本年度の重点政策について、尋ねました。
国際競争力の維持と強化、研究開発、ソリューション、人材
–総務省は、DX推進あるいはSociety5.0実現に向けて、大きな課題に国を挙げて取り組んでいると思います。情報通信政策の取組の方向性、また今年の重点施策についてお伺いしたいと思います。
西潟 まず、情報通信行政の方向性をお話しさせていただきます。今年の6月30日に情報通信審議会から「2030年頃を見据えた情報通信政策の在り方」という形で一次答申をいただいています。その中で今後の取組の方向性として大きく3つ挙げられています。
1つ目がSociety 5.0を支える情報通信インフラの高度化と維持です。Society 5.0は政府全体で取り組んでいるテーマです。
<図1:総務省 情報通信審議会 一次答申「2030年頃を見据えた情報通信政策の在り方」
(以降の図表において「一次答申」といいます。)概要(令和4年6月30日)5ページ>
2つ目が情報通信産業の国際競争力の維持と強化です。研究開発、ソリューション、人材、すべてにわたって取組を推進していくということです。
3つ目が自由かつ信頼性の高い情報空間の構築です。これまでも総務省でさまざまな取組を行ってきましたが、ますます重要なものになっていくということです。これらの3つが情報通信政策の大きな方向性になっています。
我が国の情報通信産業を見たときに、我が国の企業のプレゼンスがどんどん低下してきています。海外のプラットフォーム事業者の存在感が高まったこともありますし、1つ1つのもののシェアで見たときもそうだと思います。まずはこうした現状をしっかり押さえる必要があります。例えば情報通信産業の貿易の統計を見ると、入超が年々増加しています。もちろん輸出も伸びていますが、それ以上に輸入の伸びが増えている。
<図2:一次答申 本文8ページ>
実際に、ハードで言えば手元のパソコンやiPhone、サービスでいえばAWS、Amazon Primeと、海外からのものがどこにでもある状況です。情報通信という1つの産業の輸入超過をもって直ちに良し悪しの判断をすべきものではないですが、こうした現状をどう捉えればいいのか、あるいは捉えた上で何をしていけばいいのかということを議論いただき、情報通信審議会からの一次答申として今年の6月に公表されました。
ここまでが「取組の方向性」についての話です。
重点施策については、総務省において「地域課題の解決を通じた持続可能な地域社会の実現」というタイトルで2023年に向けた重点施策を取りまとめ、今年の8月に公表しています。
<図3:総務省「地域課題の解決を通じた持続可能な地域社会の実現
(総務省重点施策2023)」(令和4年8月31日)>
ここでは、大きな柱として5つ挙げられています。このなかで、情報通信に関して申し上げれば、1つ目が「デジタル変革への対応、グリーン化の推進、活力ある地域づくり」ということで、デジタルインフラの基盤整備、ソリューションの開発、人材育成、誰一人取り残さないための取組といったデジタル変革といわれる領域を進めていきます。
2つ目の柱が「内外の環境変化への対応」ということで、例えばサイバーセキュリティの強化や近年の国際情勢を踏まえた上での海外との連携強化、最近の取組としてはO-RANもその1つとして挙げられると思います。
3つ目として挙げられるのが「防災・減災、国土強靭化の推進による安全・安心なくらしの実現」ということです。
全体的な施策のメニューとしては、情報通信、放送を含め、多岐にわたるものとなっています。今は、令和5年度の政府予算案の編成に向けた財務当局との折衝を行っているところでありますが、これらの取組を通じて持続可能な地域社会の実現を進めていきたいと考えています。
–情報通信産業は、以前と比べると、いろいろな意味で我が国の国際競争力が落ちています。2030年に向かって残りの8年間でどのあたりを目指すのでしょうか。以前は、「世界最先端のモバイル/ワイヤレスを目指す」などの指針があったと思います。ステップ・バイ・ステップ的な積み重ね的なイメージなのでしょうか。
西潟 技術のレベルでは日本もまだまだ競争力を持っているものがあります。デバイスについては、グローバル市場でのマーケットでシェアが国際競争力の1つの指標となりますが、まだ日本が国際競争力を持っているものがたくさんあります。一次答申では、具体的な数値目標は立てていませんが、1つの方向性として、「今、競争力を持っているものをレバレッジしていくべきである」ということが議論されています。
<図4:一次答申 概要4ページ>
そのときにしっかり認識しなければいけないのは、例えば20年前と比べたときに、日本だけで何かを川上から川下まで作り上げるような時代ではないということです。その上で、では「どこを取りに行くのか」という話になります。それぞれにいろいろな戦略があると思いますし、一概には言い切れませんが、例えば無線に関しては、日本の場合はものづくりとオートメーションのところに活路が見出せるのではないか、オートメーションとローカル5Gや5G、具体的には低遅延を実現するミリ波とは相性がいいはずである。そこにIoTはどのように絡んでくるのかというような議論は審議会においてもございました。
それから、研究開発はデバイスだけでなく、ネットワークのレベルでも同様です。まだまだ日本が廃れてない部分が当然ありますので、こうした部分は引き続ききちんと伸ばしていこうということです。経済安全保障の文脈で申し上げれば、単なる研究開発にとどまらず、チョークポイントを取るところまでいかなければいけません。今の時点でチョークポイントが取れるものはゼロではないはずですし、チョークポイントとまでいかなくても、例えば標準化活動の現場に我が国がもっと参加して、その中でしっかりとパイを取れるような形を作っていかなければいけません。
<図5:一次答申 概要3ページ>
それから、海外市場への展開です。政府全体で取り組んでいる質の高いインフラの輸出促進と併せて取り組んでいければよいと思います。その背景として、答申でもグラフで紹介していますが、世界のIT調達は年率5%以上伸びています。他方で日本の国内を見ると横ばいのデータが多いです。情報通信産業のGDPからしてそうです。例えば情報通信産業、研究者の数、研究費の額の推移、これらは全て白書に出ているデータですが、この20年、ほとんど横ばいです。この横ばいのものを、質を高めていくことで上向きにしていくというのが1つの考え方だと思います。世界が5%伸びているとすれば最低でも5%伸ばすことができないか、そういう議論をしていく必要があるのではないでしょうか。
<図6:一次答申 7ページ>
–横ばいの状況を強いものから上向きベクトルに上げていくということですね。
西潟 そうですね。すると、新しいところにも手を出していかなければいけないし、国内のマーケットが急に大きくなるわけではないでしょうから、おのずと海外、輸出というものが視野に入って来ないといけないと思います。
DXの関係で申し上げれば、ITの投資の質についても議論が必要です。よく、攻めの投資・守りの投資という言い方がされていると思います。少なくとも日米比較においては、その差がはっきり出ています。ITの投資額で見ても、額面ベースで米国がずっと右肩上がり推移しているのに対し、日本は横ばいとなっています。そこは、何かしら変わっていかなければいけないという思いを日本の産業界でも共有していただいていると思います。いろいろなところが今、ちょうど変わっていく端境期なのではないかと思います。
グローバルで見ると、当然相手もあるし、競争もあるので、簡単な話ではないと思いますが、一次答申では、「敗戦の要因をちゃんと分析した上で」取り組んでいくことが必要であるとされています。「なぜ負けたのか」についてはいろいろなところで指摘されていますが、それに加え、成功事例もちゃんと分析し「なぜ勝てたのか」というところもちゃんと評価していく必要があると思います。
–ヨーロッパに赴任しておられて、日本の情報通信産業の状況がもどかしいというような思いをされていましたか。
西潟 赴任先がフランスだったからなのかもしれませんが、実はそうでもないです。フランスに4年ほどいていちばん嬉しかったのは、NTTがツール・ド・フランスのITのオフィシャルスポンサーだったことです。シャンゼリゼの大通りにもNTTの旗が立っていました。GAFAと同じようなものではありませんが、必ずしもそれだけが「海外展開」ではないということです。また、赴任先での話ではありませんが、ラスベガスのスマートシティをNTTのチームが競り落としたというのも嬉しいニュースでしたね。
「デジタル田園都市国家」の基盤となるインフラ整備
–2番目にデータ通信課の今年度の主な取組・施策についてお願いします。
西潟 データ通信課の業務はいろいろと多岐にわたるのですが、先ほど申し上げた答申の3つの柱との関係でいうと「自由かつ信頼性の高い情報空間の構築」に向けた取組として位置づけられるものが大半だと思います。
<図7:総務省「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」(令和4年3月29日)の
概要 1ページ>
その中で、本年度注力しているものとして申し上げれば、デジタルインフラの構築、特にデータセンターと海底ケーブルです。
具体的には、岸田総理が提唱している「デジタル田園都市国家構想」を実現するため、総務省は3月に「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」を策定・公表いたしました。整備計画においては、光ファイバ、5Gなどと併せ、データセンターの地方分散と日本を周回する海底ケーブルの整備が掲げられています。
データセンターについては、十数カ所の地方拠点について、経済産業省とも連携しつつ、5年程度で整備していきます。海底ケーブルについては、日本を周回する海底ケーブルを「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」と名付けていますが、これを3年程度で完成させます。太平洋側では比較的整備が進んでいますが、日本海側がミッシングリンクとなっているため、ここを整備していきます。
こうした取組を進めるため、総務省は令和3年度補正予算事業である「データセンター、海底ケーブル等の地方分散によるデジタルインフラ強靱化事業」により、500億円の基金を設置しました。この基金を用いて、データセンターについては5月に公募を行い、6月に7カ所のデータセンター事業に対して支援を行っていくことを決定しました。今はこれを一生懸命に執行していくという段階です。
これらのデジタルインフラの整備を着実に進めていくことが、今年度のデータ通信課の取組の中では非常に重要なものだと思っています。
–周回の海底ケーブルはどういう見通しでしょうか。
西潟 整備計画においては、「3年程度で完成」とされております。基金自体は5年間ですが、速やかに取組を進めていきたいと考えています。
–これは防災とも関連しているんですか。
西潟 ルートが増えますので、通信ネットワークが冗長化され、国土強靱化にも資するものです。しかし、海底ケーブルを引いただけですべてのトラフィックがそこを流れるわけではありません。将来的には、日本海側の海底ケーブルもインターネットトラフィックを支えるバックボーンの1つとして位置付けられるようになってほしいと思っていますが、まずは現状のミッシングリンクを何とかしたいと思っています。
データトラフィック需要に向けて
–これがデジタル田園都市国家構想の中のインフラのところを支えていくということですね。この取組の背景には地方創生ということ、それからデータトラフィック、ネットワークトラフィックが莫大な時代が来る、あるいは来ているという、大きな流れがあるかと思います。その辺はデータ通信課としては、どういう把握ですか。
西潟 総務省においては、年2回、インターネットのトラフィックの集計結果を公表しています。最初にコロナが来たとき、具体的には2019年11月から2021年5月までの1年半ですが、この間にトラフィックが倍増しています。これまでのトレンドよりも大きい、ものすごい増加率でした。他方、この直近は増加のペースが落ち着いてきています。2021年5月から11月までの次の期では前期よりトラフィックが少し減少しています。そこから直近までの6カ月は二十数パーセントの増加率になっています。この二十数パーセントというのが、これまでの平均的なトレンドです。つまり、コロナで1回大きく跳ね、今は落ち着いているという状況です。もう半年ぐらい観察すれば、よりはっきりと傾向として言えるようになるのではないかと思っています。
先ほど申し上げた18カ月はまさにコロナ、テレワーク、自宅の巣ごもり需要、いろいろな理由でトラフィックが増えたと思います。その後、伸びなかったのは、その反動というよりは、コロナの状況が落ち着いていたので、テレワークの頻度が減少したとか、登校できるようになったとか、そういった複合要因によるものではないかと推測しています。コロナの状況に波がある中で、インターネットのトラフィックが似たような動きをしているということが見えてくると、より分かりやすく予測もしやすくなるのではないかと思っています。
今は、コロナ以前の、年率二十数パーセント(3割弱程度)の増加、中期的に言えば3年で2倍、10年で10倍というこれまでの大きなトレンドに戻りつつあるのではないかというような感じで見ています。テレワークのさらなる普及、働き方改革の進展、動画サービスの普及のますますの伸長、といったものが今後もトラフィックの増加を牽引していくのではないかと考えています。
–コロナによるリモートの関連需要で急激に伸びて、いったん下がって、また通常の伸びのペースに戻ってきているということですね。
西潟 そうです。今後の増加にはいろいろな要素があると思います。我々のトラフィックの集計もすべてのパケットを見ているわけではなく、一部に試算が含まれていますが、2022年5月のものとして26.0Tbpsと推計しています。例えば本日のインタビューはパソコンを用いてZoomで承っています。これをスマートフォンでやれば情報量は小さくなるはずで、モバイル化が進むほど増加率が緩くなる部分もあると思います。しかし、それを上回る勢いでモバイルのデバイスが増えるかもしれません。つまり、1つの変数だけで増加率が決まるわけではないので、こうした部分についてはもう少し状況の把握をするための調査が必要です。
付加価値を生むワイヤレス活用の取組
— Wi-Bizも来年2月には創立10周年を迎え、従来はWi-Fiが主でしたが、ローカル5Gやセキュリティなど、いろいろな分野で社会インフラの活用や充実などについても取り組もうとしています。00000JAPANも防災関連で自治体への拡充に努めています。10周年を迎えたWi-Bizについての今後の役割・期待についてお願いいたします。
西潟 まずは創立10周年おめでとうございます。2012年の「無線LANビジネス研究会」の報告書以来、我が国の情報通信の発展の一翼を担ってこられた関係の皆様のご尽力に敬意を表しますとともに感謝申し上げます。
Wi-Bizではいろいろなことに取り組まれていますが、非常時の通信の確保という点で00000JAPANは非常に有用なものだと考えていますし、総務省のホームページでも紹介しております。今年の夏も何カ所かで大雨による被害がありましたが、そういったところでも00000JAPANが活用されていると承知しています。この分野に限らず、引き続きWi-Bizのリーダーシップに期待しています。
–2019年の熊本地震が最初の発動でした。
西潟 当時、私はデータ通信課ではありませんでしたが、応急対応に携わった一人として、00000JAPANが有用であったことを記憶しています。いざという時に足りないところをうまく補うものとして本当に素晴らしい取組ですし、行政からの押し付けではなく、事業者によるものである点もまたも良いところだと思います。こちらのほうは引き続きよろしくお願いいたします。
あわせて、セキュリティや新しい無線システムの話など、新しい取組を積極的にご検討、あるいは、すでに着手されているものもあると思います。この10年の間で無線技術も大きく進歩しています。IEEEの802.11のシリーズだけでも、いろいろなものがこの10年に出てきていますし、サイバーセキュリティの対応はますます重要なものになっています。IoTの普及によるデバイスの接続数の増加についてもいろいろなことに対応していかなければいけません。無線技術に戻れば、例えばローカル5Gなどといった新しいネットワークの作り方も出てきています。こういったものも含め、Wi-Bizが従来の無線LANの活用の可能性を追求いただくことはもちろん、新しい技術のトレンドについても研究を進めていただく、あるいは、さらにその先まで取り組んでいただければ、大変心強く感じます。
この10年間で無線LANの位置付けも変わってきていますが、なくなるものではないと思っています。無線LANに関する事業者間の連携は、これまでどおり、あるいは、これまで以上にWi-Bizのリーダーシップに期待するとともに、先ほど申し上げた新しい取組の進展にも大いに期待しています。
北條 いろいろと励ましのお言葉をいただきまして、ありがとうございます。ここ数年は無線の方式でいうと1つの節目になっています。だいたい10年に1回、新しい方式が入っていくという感じで、4Gが5Gになり、無線LANでいうとaxになったこともありますが、6GHz帯が新たに開かれて、これまでの割り当て帯域の倍に、つまり今までの帯域と同じ分だけ新しく追加されたことになっています。5Gもそうですが、使われ方がワンステップアップするのではないかといわれています。今は半導体不足の関係で物自体がすんなり出てくるかどうかというのが心配は心配なんですけれども、常に新しいものを導入していただけるところもあるので、そういうところから中心に新しい無線LANの使い方が出てくるのではないかと思います。
もう1つ、802.11ahというIoT用の無線LAN、これは920МHzで6GHz帯とほぼ同じ時期に省令改正が終わって使えるように今月なりました。これもデジタル田園都市国家構想で北陸先端大の丹先生がいろいろと試験的にやられるということを聞いています。新しいIoTの仕組みは、なかなかPoCを超えられない、商用で実際の導入までいかないというところがあります。どこにでも簡単には入れられない、LoRaWANにしろ、Sigfoxにしろ、キャリアIoTもどうしても登録する機能があります。11ahは無線LANと一緒なので、町の電器屋で買ってくれば、すぐ使えるというお手軽さと、イーサネット、LANとの親和性、こういったところで広がっていくのではないかと思っています。
Wi-Bizは「無線LAN」という名前が付いているので、無線LANしかやっていないように思われるかもしれませんけれども、プライベート系はローカル5Gを含め11ax・ah、いろいろなものを活用してビジネスの場を広げていこうと思っています。使う側の立場として国内を盛り上げていって、日本のWi-Fi活用、ワイヤレス活用を進めていきたいと思っています。
西潟 会長のおっしゃったところは、情報通信審議会の答申でも提言をいただいている点と通じるところがありまして、ネットワークの活用でいかに付加価値を出していくのかということだと思います。例えばahの通信を使って、ルーラルで全自動のトラクターを動かすような事例を作っていくということだと思います。日本は少子高齢化あるいは生産年齢人口の減少のなかで課題先進国となっており、我が国の経済規模自体を維持していかないといけない、そのためには最低限この国を賄っていく必要があるので、付加価値の所在をもう少し柔軟に捉えていかなくてはいけないと思うのです。
これはICTに限られないですが、プロ中のプロではなくても、プロの手前の仕事はできるぐらいのところで、ネットワーク技術、AI技術、ソリューション開発、いろいろなところに付加価値の源泉があるはずだと思います。まだまだ我が国も戦えるところがたくさんあると思っています。そういったところに無線、ネットワーク、いろいろな形でこれからもご提案、あるいは、その先のものに取り組んでいただけると非常に心強いですね。
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