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自治体紹介
富山県魚津市
市庁舎や指定避難所でフリーWi-Fi整備
「魚津市DX推進計画」を推進

富山県魚津市の自治体DX推進の取り組みについて、魚津市企画部情報広報課情報政策係の係長 濱田 剛宏様に、報告を寄せていただきました。

「蜃気楼の見える街」

魚津市は、富山県東部に位置する人口約4万人、面積約200㎢の地方都市です。わずか25キロメートルの至近距離に県内屈指の良港と2,000メートル級の山岳地帯を併せ持つという急峻な地形からなりたっており、多くの市民が海の幸と山の幸に恵まれた生活をしています。
また、「蜃気楼、ほたるいか、埋没林」が魚津の3大奇観として知られており、中でも「蜃気楼」は上杉謙信が目撃したという逸話の他、江戸川乱歩の小説の舞台になるなど古来より「蜃気楼の見える街」として人気を博しています。現在も発生時には花火が鳴り、多くの方がその神秘的な姿を見ようと海岸に集うのは魚津ならではの風景です。

 

蜃気楼を見つめる市民

 

魚津市とWi-Fi整備

魚津市では、平成25年に地元ケーブルテレビ局によるケーブルテレビWi-Fiが市内公共施設を中心とした約150か所において整備されたことで、その利便性が、ケーブルテレビ加入者を中心とした市民に広く認識され始めました。
そのような状況の下、日本全国で自然災害が頻発したことから、ケーブルテレビ加入の有無にかかわらず、誰もが容易に災害情報を入手できるフリーWi-Fiを防災拠点に整備すべきという機運が高まりました。折しも、コロナ禍による非接触型コミュニケーションの需要も高まっていたこともあり、当市は国庫補助事業「無線システム普及支援事業費等補助金」を活用し、令和2年度及び令和3年度の2か年で、市庁舎や指定避難所においてフリーWi-Fiを整備しました。
また、フリーWi-Fiの整備と並行して、災害時のWi-Fi利用をより容易にするために災害時統一SSID「00000JAPAN」の認定手続を行い、令和3年3月に提供事業所として認定を受けました。00000JAPANは、令和6年能登半島地震において開放され、避難所に集まった市民の災害情報収集に大いに役立つこととなりました。

 

フリーWi-Fiの整備

00000JAPAN認定書

 

DX推進とWi-Fi

魚津市では、令和4年2月に「魚津市DX推進計画」を策定し、キャッチフレーズ「ウオヅ・デジタル・ツナガル」の下、デジタル技術を活用して行政と市民一人ひとりが繋がることを目的にDX化を進めています。
これまでの取組として、全国で初めてLINEによる行政手続や証明書交付事務を完結できる来庁不要の「市公式LINEオンライン申請」の導入や来庁時に申請書を手書きしなくても済む「書かない窓口」を導入しています。令和6年度にはこれらの取組が評価され、時事通信社による「全国フロントヤード改革度ランキング」で全国1,741団体中第37位に入るなど、DX化が進められているところですが、「市公式LINEオンライン申請」など一部の取組については、市内に整備されたWi-Fiがその導入をスムーズにしたものと考えています。
今後の取組には、公共施設のスマートロック化を計画しています。スマートロックを導入することで、整備されたWi-Fiを通じて遠隔での公共施設の開錠作業が可能となり、平時においては、利用者への鍵の受渡しが不要になり、利便性の向上を見込んでおります。
また、地震による津波警報の発令時など一刻を争う緊急時においては、市職員が避難所まで赴かずとも避難所を開設することが可能になり、住民の安全安心に寄与するものと考えております。このように、当市におけるWi-Fiの重要性は、今後より一層高まっていくものと考えられます。

 

市公式LINEオンライン申請

スマートロック

 

富山県魚津市HP:https://www.city.uozu.toyama.jp/


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