全体報告
第3回「地域IoT実装推進タスクフォース」を開催
2020委員会 江副委員長
12月8日、第3回「地域IoT実装推進タスクフォース」が総務省7階省議室で開催されました。
3回目となるタスクフォースでは、これまでに出されていた多くの提言を、「ロードマップ実現に向けた第一次提言」として総務省に提出する重要な会合となりました。
出席されていた高市総務大臣に対して直接提言が行われましたが、Wi-Bizも
「すべての分野に国がお金を出すという訳にはいかないと思うが、IoTを地方に実装推進するための各分野の中で、Wi-Fiが重要な位置づけであることを発信すべき」
という提言を行いました。
また、教育分野で他の構成員からはWi-Fiに関連して以下のような意見が出ました。
「教育ICT環境の整備促進のためには、最優先事項として、通信環境の整備に取り組むべき、2020年までにWi-Fi、通信環境の100%整備が必要」
さらに、これまで作成されたロードマップを実現した場合、二次的な経済効果まで含めると5兆円程度の経済効果が期待できるということで、海士町の山内町長も経済効果に大変期待していると発表されました。
今回の「第一次提言」では地域IoT分野別モデルの実装を確実なものとするために地方自治体、関係団体、民間企業などが様々な形で連携してネットワークを形成し取り組んでいくことを「縦の糸」「横の糸」「斜めの糸」に例えて提言されました。
つまり、各分野の機運を高める“縦の糸”として、
「主たる分野ごとに関係する府省、団体などを中心とした推進体制を確立すべき」とされました。
また、地域間の協奏を進める“横の糸”として、
「官民連携の全国ネットワークと地方自治体間の情報連携体制を構築すべき」とされました。
さらに、分野横断的に地域を紡ぐ“斜めの糸”として、
「地域ごとに、地方自治体、関係団体、民間企業、大学、市民・NPO等の民産学官の緊密な連携を実現する体制を確立すべき」と提言されました。
また検討を加速すべき事項として以下の事項が挙げられました。
・地域における自律的実装の在り方
・ICT人材の確保の在り方
・地域資源の有効活用の在り方
これらの提言を受け、高市総務大臣からは以下の話がありました。
「2020年に向けての提言とロードマップを頂いたが、これに対してスピード感を持って対応していきたい。その後はさらに激しい国際競争にさらされると思うが今回の成功事例を使って国際展開もできるようにしていきたい」
本タスクフォースの中で、Wi-Bizとして特に注目すべき事項があります。それは、次の点です。
策定されたロードマップの中でWi-Fiについて公共的な防災拠点に対して「目標整備箇所数29000カ所」という具体的な数値が設定されており、今後、政府による整備支援が期待されるという点です。
総務省は地方公共団体に対して調査を実施し、本年中に整備計画を策定することとなっています。
次回のタスクフォースは2月に予定されています。
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